文字で会話をすることが普及したのって、比較的最近のことだと思うのですよ。手紙などは、かなり昔からあったとはいえ、それは会話ではなくて、あくまでも文通でして、日常会話とちがう次元の話です。
そして、ポケベルからはじまり、最近になってインターネットというものが普及して、チャット、メール、掲示板といった類のもので、文字で会話を模した形式のやりとりが行われるようになりましたよね。私が、何故これを会話というかというと、相槌を打ち、感情をあらわし、ほぼリアルタイムで情報伝達が行われる点で会話と共通するからです。相槌を打つという点と、感情に重点が置かれるという点で、文通とちがい、会話なのです。
文字で感情を表す方法
文字で感情を表す事について、これから、しばらく考えてみたいと思います。
文字で感情をあらわす方法って意外と種類があるものです。僕は、3つに分類します。
1、マークで表す。(事実を表す文章 + マーク)
顔文字(^o^)、絵文字、括弧文字(笑)などを、文章の末尾や、途中に挿入して感情を表すのは、現在の文章での会話で、かなりスタンダードな表現方法ですよね。かなり簡単に文章に表情をつけることが出来ます。文字での会話がこれだけ普及したのは、i-modeの絵文字があったからなのは、誰もが認めるところだと思います。
そして、もう一つの利点は、文章が短くなるという点です。この方法では、基本的に、「事実を表す文章」 +「感情を表すマーク」で、1文という構成です。もし、2で紹介する、感情を表す単語を使うとしたら、事実を表す文章 + 感情を表す文章で、2文になってしまいますよね。文章が短くなることは、は、文字という媒体で、リアルタイム会話する時にはかなり有用です。
問題点は、人によって解釈が違う事です。簡単な例ですと、docomo端末で入力された絵文字は、au 端末では読めません。個人の日記など、テキストを重視したサイトでは、(笑)などの使用を嫌うところもあります。しかも、どれも抽象化されたものなので、人によって解釈が違ってしまうこともあります。使う相手をを選んだりする必要があると思います。
2、文章で表す。(感情をあらわす文章)
悲しみ、悲しい、悲しむ等を文章中に用いることで、感情をあらわせますよね。これは、日本語が存在した時からあったんじゃないかという勢いで、長い間かけて、一つの単語に、一つの意味を見出せていますよね。しかも、「悲しい」という意味を機軸として、「もの悲しい」「断腸の思い」「悲痛」「悲壮」などなど、沢山の単語があり、それぞれ意味が違い、細かい感情を表すことができます。だから、相手に、正確且つ、繊細な感情をつたえることができるのです。
ただし、相手がその言葉を知っていなければ伝える事が出来ないですし、事実を表す文に、感情を表すための文を追加するわけですから、文章が長くなってしまいます。
3、擬音語であらわす。
ああ。ううっ。へぇ。等々擬音語で感情が表せる事も多いです。伝えれる意味は、少ないですが、マーク以上に簡潔に文章を表す言葉できます。「へぇ」一言で、納得、理解、ある意味では、無関心等、感情と事実まで含めた文章になっていますよね。そして、私、最近この擬音で感情にちょっと凝っていたりします。(笑)(気づきました?)ですが、これもまた、人によって取り方が違うなどの問題点があると思います。
次回は、メールと手紙の違いについてなんですが、現代人は、違いなんて考えるまでも無く、利用してますよね。笑
あと、メールなどでは、返信時間ってのも感情を表してますよね。長い事は、大抵、考えてるか、めんどくさいという事で、とても判別しずらいですが、返信時間と内容を照らし合わせる事であるていど相手の感情を量り知ることができます。
メールと手紙の違い
メールと手紙は共に、文字で情報を交換する手段ですよね。その両方の手段をもっている私達は、内容によって、その使い分けをしているのは、言うまでもないところだと思います。
では、どのようなところで、違いがあるのでしょうか。今回は、感情を表現するという視点から考えたいと思います。
まず、メールは、前述のような方法で感情を表します。そして、それは、会話のように、やりとりされることを意味します。文章で感情を表す事と、出来るだけ文章が短いこと、相槌に重点がおかれます。
次に、手紙は、感情を表す事よりも、事実を伝える事と、相手に敬意を表すことに重点をおかれ、また、年賀状など、手紙を送るということ自体が、感情を表す事になりえます。
同じ文章を、互いにやりとりする媒体ですが、かたやリアルタイムで、文字は画一化されたもの、かたや、届くまでに1日かかり文字は手書きです。
文章を作り始め、相手に届くまでの手間と、長さが、感情を表す手段を違わせるのです。
「文字で感情」の問題点
実際これだけ普及したのですから、特に感情を表す点については不自由しないという事ですよね。でも、それでも、問題があるとすれば、実際の会話の表現と混同してしまう時です。
たとえば、「(笑)」と打って、実際に笑っている可能性はかなり低いと思います。相手が冗談を打ってきたから、相手を気づかう気持ちをこめて、「(笑)」を打つ場合や、嘲笑の場合もあって、その笑いを必ずしも、日常会話の微笑みや、笑顔と同一視しないことが大切です。
それと第一回で、書いたように、各表現ごとに苦手分野があるのも理解しなければいけません。正しく伝わる事、正しく受け取れる事はまずないとかんがえて、出来るだけ正しい受け答えが出来るように心がけることが大切です。