昨日たまたまBOOK OFFでみつけて買った「ふたりのイーダ」を読了しました。 NHK教育テレビで、大竹しのぶが朗読してるのを見てから 気になっていたんですよね。
児童書ながら、すごく考えさせられて、感情も移入できました。「火垂るの墓」とか、「はだしのゲン」など戦争を体験した人の目線で描かれる お話は、そのまま戦争の悲惨さを知ることができるのですが、 この本は、戦争が終わってから年が経ち、 戦争当時のことを知らない人たちがたくさんいる時代を描いたことで、 戦後生まれの人が、 『戦争の悲惨さの感じ方』を共感できる稀有な本だと思います。
そして、この作品の優れている点は、 戦後何年経った日本を舞台にしているにもかかわらず、 ラストのシーンで、主人公達が、戦争の悲惨さを直接肌で感じる 設定になっていること。
しかも、ホラーに例えるのがいいのかわからないけれど、その感情が、「リング」のような、強烈な実感を伴っていること。
このような話が広まるといいと思います。
- 2005-04-15 初版公開
- 2018-05-05 追補 (最後に)