太田衣のエッセイ

男性です。ほろよいに任せた雑談、日記、思っていること。古の記憶の発掘。記事内にプロモーションが含まれることがあります

Re:文房具

有隣堂のインク

 一時期、文房具にこだわりがあった時期があって。その時の残り香で、未だに、有隣堂YouTubeチャンネルをみたりして過ごすことがある。今日は、文房具・筆記具にこだわりがあった時期の日記・雑記を掘り起こしながら思い出を書いてみようと思う。

 

 私自身が、比較的モノへの執着、愛着は少ない方で、しかも、よくモノを無くすタイプ。文字を書くのが好きというわけでもないし、字がきれいということもない。それでも、文房具・筆記具というものが好きだった。

 

 なかでも、自分至上最高に好きな文房具は、ZEBRAの「ハイパージェル」というゲルインキボールペン。1998年に発売され2014年に製造が終了したキャップ式ゲルインクボールペン。 赤・青・黒の定番カラーから、競合のハイテックCなどを意識した様々な鮮やかな色々。万年筆やガラスペン界隈などインクにこだわりがある人たちが普段遣いできそうなおしゃれでくすんだ色も取り揃えていた。

 

インクの消耗が激しいのが嬉しかった

 ゲルインキボールペンは、なめらか書き味と、水性ボールペンに比べれば早く乾く、一方、インクの消耗が大きいという特徴がある。

 

 大学受験勉強をしているとき、インクの減りがというのは、勉強した量の可視化できるものとして、とても都合がよかった。勉強時間などは、うとうととしていても、集中できていなくても、過ぎてしまうもの。一方、筆記具のインクの減り、というものは、確実に手を動かして学習したということが実感できるものであった。ゲルインキボールペンは、少し筆記しただけでどんどんと目に見えてインクが減るものだから、よし今日は5mmほど消費したな!という感じで、お勉強のモチベーション維持のために、ゲルインキボールペンがとっても丁度よかった。

 

ニッチな色揃えが嬉しかった

 「ハイパージェル」は、なめらかな書き味、色揃えが豊富あるのもよかった。ハイテックCなどの他社ゲルインキボールペンとの競争のために多色化が進んでいったのか、ジェルインキボールペンに多色化が可能な特性があるのかはわからないけれど。赤や青だけでも何色も何色も。雰囲気的に、コピックのように創作活動につかってくださいねという多色展開というより、自分な好きな色合いを選んで楽しんでくださいね、という意図での多色展開だと思う。今しらべたら、自分が愛用して無限にリピートしていたのは、アンティークカラーシリーズの「ブラウングレー」というものだった。

 

 何本も何本も同じボールペンの同じ色を、勉強に使って。インクが空になったやつをジャラジャラと集めて、ようやってる!っていう気分になれたのは本当に最高だった。

 

SARASAへの移行

 しばらく、ハイパージェル ブラウングレーを、リピっていて幸せな文字書きタイムを満喫していたが、不意に終わりは訪れた。まだ学生は紙のノートをつかっていたし、スマホも完全に普及しきってはいない時代、紙の手帳を使っている人は多く。ジェルインキボールペンの市場はそれなりな大きさはあったと思う。だから、需要がなくて撤退というより、ZEBRAさんがSARASAという新ブランドを立ち上げたから、そちらに注力するため、同社内の競合ということで、なくしていったんだと思う。

 

 ZEBRAのジェルインキボールペン枠に入れ替わりではいった『SARASA』は、発色がよく、書き味はハイパージェルに遜色なく。とてもいいボールペンだったと思う。

SARASAとの相性

ハイパージェルとSARASAの違いはノック式だったところ。そして、唯一といってもいい変更点のノック式という点が、自分の中では結構大きな変更であった。ノック式だと、ノックに応じてペンを移動させなければいけない都合、ペン軸とリフィルにほんの少しだけ隙間があってやっぱり、芯がすこしだけブレるんですよね。どれくらいブレるかというと、数年後に『ブレン』という芯がぶれないことを売りにしたボールペンを新商品として売り出すくらい(笑)あんたらそれ、ハイパージェルのときはしっかり実現できていたんだけどって思ったよ。

 

 ハイパージェルは、力をいてて書きがちで悪筆の高校生男子の筆記にも余裕で耐えるくらい芯がぶれなかった。ハイテックCはペン先が細い針金のように細く、悪筆力み高校生がつかうと、グリングリンとしなったし、途中でペン先がだめになって最後まで使い切るのも難しかった。何も考えずに違和感も感じずにぐりぐりぐりとかけて、最後までしっかり使い切らしてくれる。

 

 ペンの重心というのもは、相性だと思うんだけど、SARASAは、クリップやノックの機構があるから、重心がハイパージェルにくらべて比較的高かった。しっかりとしたペンの持ち方をしている人であれば影響はないんだろうけど、適当なペンの持ち方だった僕みたいな人は、重心が高いと、慣性でちょっとだけブレた。想定したラインからほんの少しずれた線が出力される。そのちいさな小さなブレがチクっと針先にちょっとだけ触れる程度のストレスにはなり、それが、筆記中ずっと。一方、重心が低かったハイパージェルは、機構的な特性でぶれないだけじゃなくて、慣性のブレも小さく、無骨に、ぐぐぐぐっ、ばしっばしっ、と筆記でき、本当に思った通りの大好きな色の線が、無限に生まれてくる感じが本当に好きだった。ハイパージェル、なんて最高のボールペンだったんだ・・・。

 

過去に文房具に言及した日記たち

消しゴム

消しゴムが見つからない - 太田衣のエッセイ

消しゴムは、サクラクレパスのフォームイレーザーダブルというものがお気に入りだった。

 

蛍光マーカー

OPTEX FUNCOLOR - 太田衣のエッセイ

 蛍光マーカーも、ZEBRAのOPTEX FUNCOLORというものがお気に入りだった。ペン先が潰れないだとか、消しゴムで消せるだとか、窓がついていてラインが引きやすいとか、すぐ乾くとか、コピー機でコピーしたときに写りづらいとか、いろいろな差別化の商品があふれており、群雄割拠だった水性蛍光マーカー界隈に、『色のバリエーション』で勝負しかけた『OPTEX FUNCOLOR』。色揃えなどファンシーでおしゃれに見えて、画材・筆記具の原点である『色』で勝負する漢のシリーズだった。いまだと、マイルドライナーという名前で、その雰囲気残した商品が継承されているみたい。

伊東屋ITO-YA)は、聖地だと思う

つれづれ日記 2005年2月6日号 - 太田衣のエッセイ

伊東屋(文房具好きの聖地)

ノートの取り方のこだわり

CSSを使っていないWebサイト 2005/04/08 - 太田衣のエッセイ

 ノートのとり方は、学生の永遠のテーマ! あと少しで始まる授業に対応できるよういろいろ考えています。 今年の方向は、メインの筆記具をB5方眼紙と三色SARASAにすえ、補助を考えています。 

最近見つけて人目ぼれして購入したクリアファイル(2005-06-19) - 太田衣のエッセイ

当時のお気に入り文房具を一覧で紹介している

2005年9月15日 文房具 - 太田衣のエッセイ